定年退官自衛官、車屋さんに就職 (41弾目)

 今月に入ってから第2の親父といっても過言ではないくらいの恩人から軽カーゴ車のオーダーが入った。いまだポンコツ従業員の自分にオークションなんてむり。なので速やかに社長に相談。「働く車はボロボロでもいい値段するよ」と社長。これは予算が言いづらい。20mくらい離れてから言いたい。もしくは伝書鳩で予算を伝えよう。

 自分でもオークションサイトで探してみたが、予算で買える車はすごいのばかり。ボッコボコにへこんでたり、内装が廃墟、オイル漏れなんて当然みたいなやつ。

 そんなある日、社長のレーダーが捉えたのは「ハイゼットカーゴ」だ。「これいいんじゃない?年式新しいし、かなりきれいだよ。」社長が言うなら間違いないなんて思いながら画面をみせてもらう。すげえ綺麗。これにした。いやこれ買う。と興奮していたら社長に携帯の電話番号を聞かれる。「電話来るから交渉して。」

 俺の携帯かー--い

 そのあと社長から交渉要領を教えてもらって、電話が来て、予算超えたので泣き落としと土下座を併用して、オークション担当者も共に戦ってくれて、出品企業さんのお情けを頂いて

 買えたよこれ

 めっちゃきれい。やばくないっすかこれ。働く車は状態がよくないものが多いけどこれはキタ。すっげー綺麗。エンジンも絶好調。いやーほんとにうれしい。いろいろな方々の魂が助けてくれたので感謝しかない。

 連日車を探してくれた社長ありがとう。ともに戦ってくれたオークション担当者さんありがとう。希望価格下げて売ってくれた出品企業さんありがとう。運んできてくれて一緒に喜んでくれた陸送会社のドライバーさんありがとう。

 って、いい話で終わると思っただろ。このハイゼットカーゴが到着した次の日、出社してすぐにエンジンかけてニヤニヤしてたらリヤガラスにカラスのアレ、ほら、白いの出すじゃん。プリって。まるで「1」って書いたように着いてんの。みんなに見つかったら笑いものにされるからコッソリとったよ。

 今日は長文だろ。明日休みだかんね。

 

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